「わたし一体どうしたんだろう…」
無事に出産して嬉しいはずなのに、気持ちが晴れない…もしかして産後うつ?
自動的に赤ちゃんが可愛いと思えるはずだったのに、そうは思えていない自分がいる。
産後は穏やかに過ごせると思っていたのに、何故かイライラしてる。私だけなのかな?
この症状はいつまで続くのだろう・・・。
産後にそう感じた方がおられるかもしれません。
実は、出産後の女性の70%から80%が時々そう感じると言われています。あなただけではないのです!
産後うつ病の症状はどのようなものでしょうか。
その原因は何でしょうか。
解消法はありますか。
家族、特に夫はどのように支えになれますか。
もくじ
産後うつの症状

出産して3〜5日後くらいまでに、訳もなく涙が出てくることがあります。
退院後も落ち込んだり、イライラしたりすることもあります。
これを『マタニティブルーズ』と言います。
そうです、ちゃんと病名もついた一般的な症状のようですね。
何もあなただけと言うわけでは無いようです。ですから、落ち着いて安心してくださいね。
実は産後3〜4割もの方がマタニティブルーズになるとも言われています。
一過性のものですから、「今だけ」と割り切って上手に乗り越える事が大切です。
そのほかの症状としては
・寝つきが悪い。眠りが浅い。
・食欲がない
・気分が落ち込む
・自分には価値が無いと思う
・何もやる気がしない
・頭がよく働かない
・物事に興味が無くなる
・自殺したくなる(重度の場合)
・逆に過眠、過食になる
・パニック障害
発作的な胸の痛み、動悸、過呼吸、死の恐
怖に襲われる。
・全般性不安障害
わけもなく不安で生活に支障が出る
・脅迫性障害
赤ちゃんが息をしているか何度も確かめるな
どの無意味な行動を止められなくなる。
そうです。
この症状、うつ病そっくりなんです。
厄介ですよね。
しかし産後にこういう感情が起きてしまう事が、異常でもなんでも無いということを知っておくだけでも気持ちが楽になります。
産後うつの症状はいつまで続くの?

しばらくこうした症状に見舞われると、だんだん不安も大きくなりますよね。
長いトンネルのように真っ暗な状態に感じるかもしれませんが、必ず出口はあります。
この『マタニティブルーズ』は一過性のもので、治療を受けなくても産後約10日以内には消えていくものとされています。
しかし、10人に1人は産後数日を過ぎても、こうした症状が収まらないようです。
中には、産後3・4ヶ月後に発症する人もいるようです。
そうなると、完全に産後うつ病なのかもしれまん。
うつ病にまでなってしまったら、一過性のマタニティブルーズとは話が変わってきます。
うつ病なら最悪の場合、自殺を図るケースもありますので、心療内科に是非通ってください。
またごく稀に、「産後精神病」と呼ばれる激しい症状に移行し、幻覚や暴力的思考に襲われ子供を傷つける場合もあります。
これは出産後の女性の1000人に1人〜3人が、重いうつ病になると考えられています。
こういった産後精神病の場合すぐに医師に診てもらう必要があるでしょう。
赤ちゃんを泣かせっぱなしでぼんやりしているなど、家族が見ていてもおかしい!と思うような症状があれば、ぜひ心療内科に相談してみることにしましょう。
産後うつの原因として考えられる事

出産後のママは疲れきっている
やっと無事に出産できたと思ったのもつかの間!
心身ともに疲れきったママには、様々な体の悩みやら赤ちゃんの世話などの心配事が押し寄せてきます。
第一子を出産したのであれば、当然すべてが初めてのことばかりで困惑してしまうことも多いことでしょう。
第二子以降の出産の場合であっても、前にはこんなことを経験しなかったのに今回少し違うようだ…と感じることがあるかもしれません。
そういう心理状態が不安を増幅するんです。
また、赤ちゃんのミルクやお世話だけで1日が過ぎてしまったりすると、1人だけ世間から取り残されたような気分になり焦りなども覚えます。
周りで心配してくれる親や旦那さんにもなかなか気持ちを理解してもらえなかったりすると、イライラしてしまいますよね。
・お産の疲れ
・出産によるホルモンバランスの変化
・慣れない育児を行い睡眠不足になる
・疲れが増すことによってイライラしてしまう
・栄養のアンバランス、とくにビタミンB群の欠乏
・周囲に助けてくれる人がいない
・理想と現実のギャップ
・出産後の容姿の衰えへの不安
こうした事が複合的に重なってくると、うつ病の症状が出てしまうのも納得できますね。
こうした原因を一つ一つ突き止めて対策を講じることで、症状も緩和されるでしょう。
産後うつの予防と解消法

産後うつ病の症状が軽い場合であれば、休息や家族の支えなどで十分かもしれません。
しかし重症になってくると治療が必要となってきます。
治療法としては一般的に抗うつ薬の服用、精神衛生の専門家への相談、ホルモン療法の組み合わせです。
カンガルーケアと呼ばれる赤ちゃんと母親の肌が触れ合う事や、ハーブの使用、鍼治療、ホメオパシーなどの代替療法もあります。
また、本人が行なえることもあります。
バランスの良い食事を摂ること、適度に運動すること、赤ちゃんが寝ている時に自分も休む…といった事柄です。
ずっと家にいると気分暗くなりがちですので、少し外の空気を吸ってみる!というのも1つの気分転換になるかもしれません。
家族はどのように支えとなれるか

家族のサポート、特に夫の支えは重要です。
産後うつ病の大きな原因の1つは、休息が十分に取れていないことです。
家族は家事を手伝ったりして助けになれます。
家族がたくさんいて、あれこれと支えてくれたり話しを聞いたりしてくれる環境下にある母親は、産後うつの発症がグッと少なくなるようです。
優しく話を聴いたり、安心させたり、していることを批判しない。
ただそれだけでも大きな力になれます。
また、「密室育児」というお母さんと赤ちゃんが2人きりの状態になることがないようにも配慮することができます。
夫の愛情深い支えの度合いによって、産後うつ病の重さや長さが変わってきますので、是非奥さんに優しく寄り添ってあげて下さい。
セルフケアとして出来ることは、無理をして疲れを溜めないこと!!
周りの人に甘えて、赤ちゃんを見ていてもらい過眠するのも全然アリです。
周りも頼られると嬉しいものですよ。
栄養のバランス、特にビタミンB群の多く含まれる食品を食べることも大切です。
●まとめ●
せっかくお産を無事に終えたのに、イライラしたり落ち込んだりするのは辛いものです。
でもそれは一過性のもので必ず終わりがきますし、あなただけではありません。
多くのママが経験してきたことです。
ですから、まずは安心してくださいね。
産後は特にビタミンを採ったり、睡眠は取れる時にマメに取ったりしましょう。
また周囲の人の助けを十分活用しましょう。
うつ病の症状が重い時は、ためらわずに心療内科に相談して下さい。
自分はダメだと感じてしまうのは、それだけ赤ちゃんの事を真剣に考えている証拠なのです。
あなたはとても立派なお母さんですよ(*^^*)
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