オウム病で、妊婦2人が死亡するという衝撃的なニュースが報道されました。
『オウム病』という言葉を始めて耳にされた方も多いのではないでしょうか?
相次いで妊婦が死亡したため、オウム病について改めて知っておく必要があるでしょう。
オウム病とは何か?原因や症状について書いていきます。
もくじ
オウム病とは

クラミジアの一種で、動物から人に感染する病気です。
オウム病クラミジア感染症は4類感染症に指定されているため、オウム病の患者と診察した医師は保健所に届けなければなりません。
1999年の感染症法施行からは388例が報告されているとのことです。
4〜6月の鳥の繁殖期に多いようです。
オウム病の集団発生は稀ですが、日本でも時々確認されています。
世界的にも発症事例のほとんどが飼っている鳥からのものです。また輸入される飼育用の鳥が感染している事が多いようです。
オウム病の症状
インフルエンザに似た症状を発症します。潜伏期間は1〜2週間です。
発熱
急な発熱で38℃以上の熱が急に出ます。頭痛、倦怠感、関節痛、筋肉痛などインフルエンザに似た症状になります。
肺炎・呼吸困難
重症化すると、肺炎や呼吸困難、髄膜炎などにまで進みます。死亡するケースもあります。
妊婦さんであれば菌が血液を回って、敗血症になり、早産や死産の原因にもなります。
厚労省は妊婦がペットとの密接な関わりを持たないよう勧めています。
オウム病の原因や感染経路

飼っている鳥(インコやオウムなど)が、ストレスや病気によって糞便や唾液中に大量に菌を排出し、それが感染経路となります。
また感染した鳥の羽根、鼻汁なども感染経路になります。
鳥の糞の中にクラミジアが混じると、乾いて糞が空気中に舞い上がりその空気を吸い込むことで感染します。
鳥かごをあまり掃除していなかったり、換気の悪い部屋ですと、こうした事が起こりやすくなりますので注意が必要です。
またペットをあまりにも可愛がるあまり、頬ずりしたり口を付けたり、同じ物を食べたりするのも危険です。
野鳥の鳥も色々な菌を保持しているのでむやみに近づかない方が良さそうですね。
専門家は野鳥とも濃厚な接触は好ましく無い!と言っているようです。(野鳥との濃厚な接触ってどんなやねんって感じですが…笑)
予防法

鳥かごを清潔に
鳥を飼っているなら、鳥かごをきちんと小まめに掃除します。
乾燥した糞は、埃とともに空気中に舞い上がりやすくなります。
掃除の際はマスクや手袋をしておきましょう!また掃除が終わったならよく手洗いするようにします。
食卓の近くに鳥かごを置かない
鳥はバタつくので、羽根や、目に見えない埃、糞などが舞い上がりやすいです。
鳥のストレスは減らす
鳥がストレスを抱えることで排泄物の中に多量の菌が排出されますので、なるべくストレスを与えないように飼育しましょう。
鳥との過度の接触はしない

鳥との過度に密接な接触は危険です。
特に同じ物を食べたり、口移しで何かをあげてはなりません。鳥に触るときは必ず手洗いをしましょう。
私も昔鳥を飼っていた事がありましたが、鳥かごの掃除って結構面倒くさいんですよね。毎日糞されますし、羽根も散らばってますし…。
鳥は小さくて飼いやすいから飼っている方も多いと思いますが、掃除は小まめにした方がいいでしょう。
治療法
抗生剤を投与することで治療していきます。早期に発見するほど治療しやすいでしょう。
妊婦さんの場合、胎児への影響なども懸念されますので使用できる薬も限られています。
なのでとにかく早期発見が大事!!
風邪気味で熱が急に出た時は、まず病院に行って診察を受けてみましょう。
なお予め受けられる予防用ワクチンはありません。
●まとめ●
オウム病は主に様々な鳥から感染します。
不潔な鳥かご、そしてストレスの多い環境下では菌を出す恐れがあるので注意しましょう。
正しく飼育していれば恐れるような病気ではありませんが、妊婦さんなどは免疫も低下しやすく危険が大きいので特に注意が必要です。
コメントを残す